日本語でしかわからない?和歌の音韻とリズムの美しさ第6弾

日本語でしかわからない?和歌の音韻とリズムの美しさ第6弾

百人一首 第二十六首から第三十首の魅力

百人一首 第二十六首から第三十首の魅力
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和歌は言葉の芸術です短い形式の中に豊かな情景や深い感情が織り込まれています。here、百人一首の第二十六首から第三十首を取り上げ、Roman alphabetical indication、meaning、background、翻訳では伝わらない良さを解説します各作者の名前の読みも併せて記載しています

 第二十六首貞信公(ていしんこう)

和歌:
 小倉山   峰のもみぢ葉   心あらば   今ひとたびの  みゆき待たなむ
Roman alphabetical indication:
Ogura yama Mine no momijiba Kokoro araba Ima hitotabi no Miyuki matanamu

第二十六首:貞信公(ていしんこう)
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  • meaning: 小倉山の峰の紅葉よもし心があるならばもう一度天皇のお越しを待ってはどうか
  • background: この歌は紅葉で名高い小倉山に天皇が行幸する様子を詠んだものです自然と宮廷文化が融合した一首です
  • Good things that cannot be conveyed in translation: 「心あらば」という擬人化表現と「みゆき」という特有の文化的語彙が日本の古典文学ならではの奥行きを感じさせます

 第二十七首中納言兼輔(ちゅうなごんかねすけ)

和歌:
 みかの原  わきて流るる    泉川  いつ見きとてか 恋しかるらむ
Roman alphabetical indication:
Mikano hara Wakite nagaruru Izumigawa Itsu mikitoteka Koishikaruramu

第二十七首:中納言兼輔(ちゅうなごんかねすけ)
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  • meaning: みかの原を分けて流れる泉川その風景をいつ見たと言うのだろうなのにどうしてこんなに恋しいのか
  • background: この歌では自然の風景が恋心に例えられています「泉川」は清らかな流れを表し恋心の清らかさと重ねられています
  • Good things that cannot be conveyed in translation: 日本語の「恋しかるらむ」という余韻のある言い回しが感情の深さを繊細に表現しています

 第二十八首源宗干朝臣(みなもとのむねゆきあそん

和歌:
 山里は    冬ぞ寂しさ   まさりける   人目も草も    かれぬと思へば
Roman alphabetical indication:
Yamazato wa Fuyu zo sabishisa Masarikeru Hitome mo kusa mo Karenu to omoeba

第二十八首:源宗干朝臣(みなもとのむねゆきあそん)
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  • meaning: 山里は冬になるとさらに寂しさが増してくる人の訪れもなく草も枯れてしまうと思うと
  • background: 冬の山里を舞台に自然と人間の営みの静寂が描かれています孤独感が一層強調されています
  • Good things that cannot be conveyed in translation: 「人目も草もかれぬ」という表現が日本語独特の音感と情景描写を兼ね備えており寂寥感を際立たせています

 第二十九首凡河内躬恒(おおしこうちのみつね

和歌:
 心当てに  折らばや折らむ   初霜の   置きまどはせる    白菊の花
Roman alphabetical indication:
Kokoro ate ni Orabaya oramu Hatsushimo no Oki madowaseru Shiragiku no hana

第二十九首:凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)
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  • meaning: 心当たりを頼りに折るならば折りたいものだ初霜の降りる中で白く咲いて迷わせる白菊の花
  • background: 初霜と白菊が絡む美しい自然の情景を詠った一首です
  • Good things that cannot be conveyed in translation: 「置きまどはせる」という言葉が描く霜と花の曖昧さが日本語ならではの美意識を反映しています

 第三十首壬生忠岑(みぶのただみね

和歌:
 有明の  つれなく見えし  別れより   暁ばかり   うきものはなし
Roman alphabetical indication:
Ariake no Tsurenaku mieshi Wakare yori Akatsuki bakari Ukimono wa nashi

第三十首:壬生忠岑(みぶのただみね)
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  • meaning: 有明の月が冷たく見えたあの別れの時から夜明けほど辛く感じるものはありません
  • background: この歌は別れの切なさを夜明けの冷たさに例えています
  • Good things that cannot be conveyed in translation: 「つれなく見えし」という表現が持つ距離感と冷たさの微妙なニュアンスが日本語独自の感覚を伝えます

翻訳を超える日本語の魅力

翻訳を超える日本語の魅力
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和歌には日本語ならではの音韻や文化的背景心情の表現が詰まっています例えば掛詞や余韻のある言い回しは翻訳では十分に伝えきれませんこれらの美しさに触れることで日本語という言語が持つ特別な力を再発見できるでしょう百人一首はその典型であり読むたびに新たな発見がありますぜひこの機会に日本語で和歌を味わう楽しみを深めてください

lastly

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日本語の魅力は和歌だけではなく他の作品にもあると思います例えば小説も翻訳されたものを読むのではなく日本語を学び読んで見るとまた違った趣があると思いますそれぞれの国の言語には独自の魅力があるものだと思いますただ今回の記事は日本語の魅力を発見してもらうために書いていますこの記事を読んだのもなにかの縁ということでぜひ日本語を少しでも覚えて日本語で作られた作品の良さを味わってみてください

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