「将棋のまち天童を歩く:人間将棋と出会う文化の旅」

将棋のオブジェ
引用:写真AC

こんにちは、「けっけ」と申します。
40代、大手IT企業勤務の傍ら世界中を旅しながらリモートワークをしています。プログラミング、旅、美味しいもの、そして猫が大好きな私が日本の魅力についてお届けします。

今回は、山形県の中央部に位置する天童市をご紹介します。将棋のまちとして知られる
この町では、毎年春に「人間将棋」というユニークなイベントが行われており、国内外の
観光客から注目されています。

なぜ日本の人間将棋は世界でもユニークなのか

なぜ日本の人間将棋は世界でもユニークなのか
引用:写真AC

① 人間が将棋の駒になるという構成そのもの

天童市の「人間将棋」は、毎年4月、桜の咲く時期に舞鶴山山頂で開催される観光イベント
です。
最大の特徴は、人が将棋の駒になって盤上に立ち、実際にプロ棋士の指示で動いて対局を進める点です。

甲冑姿や和装の“駒武者”たちが巨大な将棋盤の上で静かに動く様子は、日本の伝統文化と
演出の融合とも言えます。2025年は森内俊之九段と木村一基九段の対局が行われ、多くの
観客が山頂に集まりました。

開始の合図の後、駒が一歩ずつ進むたびに、会場の空気が静かに変化していきました。
華やかさというよりは、静けさと緊張感が印象的な行事です。

② 将棋が地域文化として定着している

天童市は将棋駒の生産地としても知られています。市内では、将棋モチーフの郵便ポストや
看板を数多く目にします。
こうした視覚的な要素からも、将棋が市民の暮らしに根付いていることが分かります。

また、JR天童駅構内には「天童市将棋資料館」があり、将棋の起源から天童の駒製造の
技術まで幅広い展示があります。
25×25マスの泰将棋や、名工の手による精緻な駒など、資料館としての価値も高く、
学びの場としても優れています。

けっけの体験記録

竹蔵蕎麦 やま竹の「すだち冷かけそば」

竹蔵蕎麦 やま竹の「すだち冷かけそば」
引用:写真AC

イベント後に訪れたのは、竹蔵蕎麦 やま竹。店内は落ち着いた雰囲気で、地元客と観光客が半々ほど。

夏限定の「すだち冷かけそば」は、透明な出汁にすだちの輪切りが一面に浮かんで
いました。味は非常にさっぱりとしていて、出汁の塩味と柑橘の酸味がよく調和して
いました。
添えられたオリーブオイルを加えることで、やや洋風な香りが立ち、味の変化も楽しめ
ました。

鈴立山若松寺での静かな時間

天童市街から車で15分ほどの山中にある若松寺(じゃくしょうじ)にも立ち寄りました。
縁結びの観音様として信仰されている寺で、境内はよく整備されています。

本堂で参拝を済ませたあと、「むさかり絵馬」という少し珍しい風習を見ました。未婚で
亡くなった方のために、絵馬の中で結婚を“叶える”という供養の形で、文化的にも貴重な
資料だと感じました。

風鈴の音が響く中、静かに祈る人の姿が印象に残っています。

その他のおすすめスポット

以下の施設も訪れる価値があります。内容を簡潔に表にまとめました。

スポット名特徴ポイント
天童市将棋
資料館
将棋の歴史と文化を学べる泰将棋や駒彫りの工程を視覚的に理解できます。
天童市美術館地元ゆかりの芸術作品を展示熊谷守一、今野忠一などの作品を所蔵
出羽桜美術館高麗・李朝陶磁器等のコレクション日本建築と東アジア美術の静かな融合
王将果樹園季節ごとの果物狩りとカフェさくらんぼ、桃、ラ・フランスなどを体験可能

まとめ

まとめ
引用:写真AC

天童市は、将棋という伝統文化を軸に、地域の食・信仰・芸術・農業が緩やかにつながっている場所でした。
訪れてみると、派手さよりも、丁寧に守られた日常の積み重ねが印象に残ります

人間将棋はその象徴的な行事であり、観光としてだけでなく、文化体験としても意義の
あるものだと感じました。

もしこの記事を読んで、天童市に興味を持たれた方がいれば、ぜひコメント欄で教えて
ください。
訪問の感想などもお待ちしています。シェア・ブックマークも励みになります。

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