❄️「体が凍える夜、鍋の湯気が命をくれる──」
そう語ったのは、根室の港町で出会ったとある漁師さん。彼がくれたのが、カジカ鍋でした。
すき焼きでもない、しゃぶしゃぶでもない──
こんにちは、食旅ライターのぐっちーです。
食の宝庫とも言うべき北海道ですが、外国人がまだ知らない郷土料理があります。
それが、カジカ鍋。

「これが北海道の鍋料理、その真髄かもしれない」
カジカ鍋を一口食べた僕は、直感的にそう確信しました。
この記事は、そんな知られざる北海道の宝物を、世界に届けたい想いから生まれました。
🐡 鍋をも壊す!?カジカ鍋とは?

“壊れるほど箸が止まらない”北海道の冬限定鍋
カジカ――それは、北の海に潜む無骨な魚。
見た目は奇怪でも、その味は…奇跡そのもの。
地元ではこの魚をぶつ切りにし、肝を味噌に溶かし、根菜と共に煮込む。
すると、とろけるような白身とコク深いスープが生まれる。
その旨さに鍋を突きすぎて壊したという逸話から、「鍋壊し」とも。
🇯🇵 北海道民にとって、カジカ鍋は“文化”である
❄️1. 命を繋ぐ“冬の薬膳”
凍てつく漁から戻った身体を温める、命の鍋。
「カジカさえあれば冬を越せる」──それが実感。
🌿2. 自然を尊ぶ“完全活用”
肝、皮、骨…全てが出汁になる。
これは自然に対する、日本人の“礼儀”そのもの。
👨👩👦3. 心を結ぶ“鍋の時間”
カジカ鍋は、家族をつなぐ料理。
囲炉裏で鍋を囲み、語り合うその時間が、人生を温める。
🍽️ カジカ鍋のおすすめの食べ方【本場流+プロの裏技】

① 肝味噌仕立てが最強
カジカの肝は臭みがなく、海のフォアグラとも呼ばれるほどにクリーミーで旨味の塊。その肝を軽く炒め、白味噌と日本酒でのばして鍋のスープに溶かします。
これが“肝味噌仕立て”と呼ばれる伝統の味。スープが濃厚になり、魚介系とは思えない深いコクが楽しめます。
📌 ワンポイント:肝は焼きすぎると苦味が出るので、弱火でじっくり炒めるのがコツです。
② 根菜を多めに、火を入れすぎない
おすすめの具材は、ごぼう、白菜、長ねぎ、大根、豆腐。
特にごぼうは、土の香りと肝味噌スープの相性が抜群で、鍋の格をワンランク上げてくれます。
📌 裏技:ごぼうはささがきにして5分水にさらしてから使用。アクが抜けてスープが濁りません。
③ 最後の締めは「卵バター雑炊」 or 「酒粕うどん」
スープにご飯を入れて卵とバターを落とすと、まるで北海道版リゾットに。
あるいは、酒粕と味噌を少量足して、うどんを入れるのも◎。
寒い日に体が震えるほど温まります。
📌 プロ技:刻み三つ葉や柚子皮を少し加えると、香りでまた一段深みが出ます。
🏮 おすすめの店3選【カジカ鍋を食べるならここ!】

🥇【日野亭(ひのてい)/北海道・小樽市】
前浜直送の漁師飯。小樽で頂く本場の味。
小樽の店で出される肝味噌カジカ鍋は、その日水揚げされた魚をそのまま使用。
溶けかかったじゃがいもが汁にとろみを加え、濃厚な肝が絡み合い、まさに“鍋壊し”級。
- 📍 北海道小樽市花園1丁目7-7 二塚ビル1階
- ☎️ 0134-27-1851
- 💡 カジカは漁が不安定なので、早め(3日前)の予約が確実。
🥈【お万菜処 まるひら/札幌市】
市場の魚屋さんもみとめる、女将が仕入れる一品。
冬季限定の海鮮鍋の一つに出される一品。フライパンで炒った肝に、白味噌や酒を加えて作った肝味噌は濃厚な味わい。冬の産卵期に蓄えられたオレンジ色の卵も絶妙なアクセントに。
食材は、料理担当の女将さんが毎朝仕入れ、魚屋さんからの信頼も厚いようです。
- 📍 北海道札幌市中央区北1条西3丁目 敷島北一条ビル地下1階
- ☎️ 011-281-0524
- 💡 外国人観光客には英語対応メニューなし。でも女将さんの温かさがカバーします。
🥉【北海道料理 アラキ/東京都・巣鴨】
本場の味を東京で。カジカ鍋に出会える“数少ない都内の店”。
北海道出身のご主人が、漁港から直送したカジカをさばき、手間暇を惜しまず作る本格鍋。
冬の間だけ提供され、締めの雑炊にはバターが添えられるのが名物。
お酒のセレクトも道産地酒中心で、まさに北海道が巣鴨に現れる一夜。
- 📍 東京都豊島区巣鴨4丁目24-9 北海道料理アラキ
- ☎️ 03-3917-1557
- 💡 週末は2週間前から予約推奨。SNSでは告知あり。
💬 最後に:カジカ鍋は、あなたの“旅の記憶”になる
「見た目に惑わされるな。
それは、日本人が冬に育んだ“深い味わい”の象徴だ。」
──もしこの記事を読んで、あなたの中に小さな火が灯ったなら、
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